ベルギー・フランスのクリスマスの過ごし方

「あちらのクリスマスってどんな風なの?」
時期が近くなると、よく質問されます。フランスで3年、ベルギーで19年暮らし、フランスの家族とクリスマスを過ごしたヨーロッパ生活を振り返り、(忘れないうちに)記しておくことに致します。
クリスマスは、キリスト教にとって大切な日。キリスト教徒でなくても、欧米の大イベントです。
そして、キリスト教徒が多く、カレンダーにもキリスト宗教色の強いヨーロッパでは、クリスマスは家族のイベント。里帰りもこの時期で、家族、親戚が集まって食事をします。
外食ではなく、家庭でご馳走を作ることが多いですが、最近では、ケータリングを使う家庭も増えいます。
一方、年末(年越し)カウントダウンは、友達同士で過ごすイベント。
カウントダウンで花火、乾杯、年越しパーティーで盛り上がり、元旦は休日。1月2日から日常が始まります。
クリスマスの飾り付け
クリスマスツリー
今では日本の方がイルミネーション、ツリーなどきらびやかな感じがありますが、
ヨーロッパでは、この季節になると、公共の場や繁華街には、大きなクリスマスツリーが飾られます。
そして、家庭のクリスマスツリーも本物のモミの木を使う家が少なくありません。
12月に入る頃に、モミの木市場(Marche sapin de Noël )が各地で開かれます。各々、好みのモミの木を買い、車のトランクにはみ出して搬送する様子もクリスマスが近い時期の風物詩となっています。
また、1月になると、モミの木の回収日が各地域で決まっていて、その日になると家の前にお役目が終わったツリーが横たわっている風景も、新年の(祭りのあと)風物詩となっています。

クレッシュ
ツリー以外のクリスマスならではの飾りで特徴的なのは、「クレッシュ」です。
これは、イエス・キリストが家畜小屋で誕生した場面を再現したものです。教会にも、大掛かりなものが飾られていることがあります。
一般家庭では、ツリーの近く、暖炉の上などに飾ります。
そして、25日の朝に誕生したイエス様(赤ちゃん)の人形を置きます。

よじ登るサンタクロース
煙突からサンタクロースがプレゼントを持って入ってくる、という逸話は万国共通。よって、サンタクロースの人形を煙突の近くや屋根、パートのベランダに括り付けることもあります。

サンタクロースからのプレゼント
プレゼントはどこに?
24日の夜にツリーの下に自分の靴を置いておきます。
子供たちは、25日の朝に 自分の靴の近くに自分宛のプレゼントを見つけることができます。
サンタクロースへの感謝も忘れない
サンタクロースを信じている子供のいる家庭は
24日の夜、寝る前に暖炉のそば、暖炉がなければ玄関先に、ミルクの入ったコップと人参を置いておきます。それは、大忙しのサンタクロースとトナカイへの労いのため。
朝起きると、ミルクが飲まれていて、人参がかじられている、という心温まる演出も楽しいものです。

そして、クリスマスのご馳走は24日のイブの夜か25日のお昼に食べることが多いようです。
どんなものを食べているか?
つづきは次回。